経営分析とはなにか?
  1. 経営分析の基本
    •  経営分析とは、主に決算書をもとにしてそれぞれの比率などを分析し、問題点や課題をみつけることをいいます。「経営分析ということばを聞くと、どこか難しいと思われるかも知れません。でも心配することはないですよ。だって、「決算書の見方」で少し勉強しておけば簡単に理解できるものですから(笑)。単純に貸借対照表・損益計算書の科目残高をチョイスして掛け算・割り算をしているだけなのです。
    •  この経営分析の方法をマスターすれば、決算書を見ただけでは掴むことができない情報を得ることができます。通常は次の三つから分析していきます。
      • 収益性
      • 生産性
      • 安全性
       ただし、この経営分析方法を経営に活かすのには残念ながら限界があります(T_T)
    •  経営分析は問題や課題の原因を追求できますが、それを是正するための改善方法はその都度考えて実行しなければいけません。あくまでも原因分析の手段であり、経営分析を細かくしているからといって経営改善がなされることはありません。眼で見たもの(分析結果)を改善するよう実行できるのはあなただけです。
    •  でも、経営分析をおこなえば、問題や課題の早期発見が容易になります。病気と一緒です(笑)早期発見、早期治療が大事なのです
    •  

  1. 決算書を無視すると倒産しますよ
    •  これまで中小企業では、決算書を無視した経営をおこなっているのが多かったように思います。それは、売上さえ注視していれば利益は自然と後からついてきた時代があったからと思われます。
    •  思いだしてください。高度成長時代、バブル経済。な〜にもしなくても仕事はもらえ、右肩上がりで成長していたあの頃を……、ジャブジャブお金を使ってた頃を……。あなたは決算書を見た記憶がありますか?経営分析をおこなった記憶がありますか?ないでしょう(^_^;)
    •  この頃は、資金が不足しても相応の担保があれば銀行はどんどんお金を貸してくれましたよね。金融機関との付き合いが大事で「支店長とゴルフをした」「担当と食事に行った」などがステイタスでなかったですか?
    •  またこの頃は当たり前のように利益がでていましたから、あなたはいかに税金を節税するかを重要視していたことと思います。税金を減らすために経費を使いましたよね。利益が0だから税金も0。こんなことを繰り返していって今の現金預金残高(スッカラカン)になったのではありませんか?
    •  現在でもこのような節税をしている社長が多いです。「景気が悪いなか、がんばって残した儲けを税務署に取られてたまるかっ!!」って。あなたはどうですか?ドキッとしませんでしたか?(笑)
    •  税率が50%であったと仮定すると、200万円の利益に対し100万円の税金がかかりますが手許に100万円残ります。しかし、節税の為に経費を使い利益を0にすると税金も0になります。ここがポイントです。利益も税金もゼロですから、お金が手許に残るのもゼロ。経費で使い込んじゃったんですから当たり前ですよね(笑)過度の節税は罪です。せっかくの内部留保(お金をためる)のチャンスを失った結果、自分で自分の首を絞めるわけですから。
    •  以上のことから、決算書をよく見ず目先の税金だけをみている社長は,今後会社を倒産の危機に追いやることが間違いないでしょう。あなたはどうですか?
  1. 決算書は羅針盤
    •  時代は変りました。景気が良かった頃を思い返しても何も始まりません。今はデフレの時代で、景気低迷の時代です。
    •  金融機関は、相応の担保があってもお金を貸してくれなくなりました。不動産担保よりも、実績を表す決算書と今後の将来を指し示す実行可能な経営計画書が担保となるのです。
    •  このようなときに月次決算もせず、さらには年一回(例外もあるが)の決算は「税務署の為にある」などと時代錯誤なことを言っている人は地獄をみますよ。
    •  決算書は羅針盤(船につんである磁石のことです(^_^;)です。あなたの理想に到達するための重要な手段なのです。ですから当然正確でなくてはなりませんよね。だれですか、「銀行がお金を貸してくれなくなるから粉飾決算する」なんて言っているのは。決算書が正確だからこそ、経営分析により会社の問題点が正しく把握できるのです。
  1. 決算書は期間比較をする
    •  3つの分析をおこなう前にやっておきたいことがあります。それは、損益計算書と貸借対照表を数期間(通常は3〜5期間)を時系列に並べて趨勢をつかみ、異常な又は極端な変化がないかを調べることです。この方法で、単年度では見えなかった傾向性をつかめます。
    •  損益計算書の場合
      • 売上の伸びはどうか。減少傾向にあるか。
      • 利益は伸びているか。減少傾向にあるか。
      • 費用で突出しているのがないか。
    •  貸借対照表の場合
      • 総資産は増加しているか。
      • 売上債権が極端に増えていないか。
      • 負債が増加していないか。
      • 借入金が極端に増えていないか。
    •  以上のようなことが判断できます。異常点が発見されたらその原因を突き止めます。「あぁ、あの時は株で大損したわ」や「これは土地を売ったからか」など過去におこったことが思い出されるとでしょう。人間都合の悪い記憶ほど忘れるようになっているようです(笑)。私の場合も同じです(^_^;)。
    •  ぜひ二期比較・三期比較決算書を作成してください。新たな経営改善のヒントが必ず見えてきますから。

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